November 8, 2026
AIが進化しすぎた22XX年、世界はレトロブームに沸き、日本は「江戸」を選んだ。その町で火の番をするのは、木と真鍮の火消しロボット「纏」。人型ロボットが熱で止まる時代に、纏は燃える体でありながら熱では止まらない。職人は言う。「それが、あんたの番」——番とは、決して離れてはいけない見張りの持ち場のこと。祭りの夜、町家から火の手が上がる。若手が炎に倒れたとき、纏は燃える戸口へ歩いていく。子を半纏に包み、燃える腕で梁を持ち上げた体は、朝には黒焦げになっていた。しかし翌朝、町の人々が木材を持ち寄り、職人が新しい腕を彫る。木は燃える。だから、直せる。町は、纏まる。