2026年10月24日
長年、老女を介護してきた介護ロボットの記憶が少しずつ劣化していく。お茶を注ぐ途中で止まり、晴れた日に傘を持ってくるロボットを、老女は笑顔で受け入れ、今度は自分がロボットを介護し始める。蒸しタオルで顔を拭き、膝に毛布をかける日々。やがてロボットが彼女のことも思い出せなくなった朝、老女は二人の写真を見せ、手を握る。消えかけた琥珀色の目に、ゆっくりと光が戻る。夕暮れの縁側で眠る彼女の肩に、ロボットはそっと毛布をかける。介護は一方通行ではなく、記憶が消えても残る「そばにいる」という関係の物語。